「No border」をテーマに開催された新宿ファッションフィールド2022にて、本校の学生作品が審査員特別賞を受賞しました。
実物作品とデザイン画、受賞学生からのコメントを紹介します。
審査員特別賞
「story」
1冊の本を構成するページに同じものは存在しない。そんな個性が共同する本のように、私たちは1人1人の個性を理解し合える、境界線のない世界を目指す。
実物作品
デザイン画
佐藤 実祐さん [ファッションテクニカル専攻科/神奈川県立 二宮高等学校出身]
――このコンセプトを選んだ経緯を教えてください。
今回の新宿ファッションフィールドのテーマ「No border」境界線のない未来を、まずは自分なりに解釈するところからスタートしました。なぜ境界線が引かれるのかというところに着目して解釈を進めるなか、私は相手のことを知らないからこそ偏見や差別が生まれ、境界線が引かれる原因になるのではないかと考えました。そして相手のことを知り、一人ひとり違う色を持つ個性を認め合えた未来を想像し、作品のコンセプトを決めました。
――コンセプトを服に落とし込むにあたって、デザインや素材、シルエットや技法等でこだわった点を教えてください。
情報を得るためのモノとして思い浮かんだ本をモチーフにデザインしました。ページは布を新聞紙で挟み、破くことで、中の布が見えるテキスタイルを作り、外見だけでなく内面も知るという意味を込めました。 「本を読む=相手を知る」。相手に触れて感じたことを忘れないようにと、目印に栞をイメージしてつけました。ボディの凹凸や重力などから、いかに本の形を再現できるかこだわりました。他にも、前後で違うページの色分けや、靴下、栞ひとつにも意味を持たせました。
――受賞の結果を知ったときの感想と、今後の抱負について教えてください。
自分の考えや思いを形にする機会をいただき、それに対しての感想をいただけた上に、光栄な賞を頂けてとても嬉しかったです。作品作りは毎回思うように行かず、終わった後に悔しさも残りますが、今回のコンテストで他の方のユニークで完成度の高い作品を見てもっと上手く作りたいという前向きな気持ちと、作品作りの楽しさを感じられたので、今後もファッションを通じて好きなように表現し、実績を残していけるよう努力し続けます。