「ファッション・チャレンジ2021-日暮里から発信するサスティナブルスタイル-」をテーマに開催された日暮里ファッションデザインコンテスト2021にて、本校学生2名の作品が入選しました。
実物作品とデザイン画、入選学生からのコメントを紹介します。
作品名
「地球環境」
異常気象による自然破壊をイメージ。
実物作品
デザイン画
林 華穂さん [ファッションデザイン専攻科/東京都立 田柄高等学校出身]
――このコンセプトを選んだ経緯を教えてください。
昨今、メディアで取り上げられている様々な環境問題を1着の服で表現することで、見た人や製作者である自分自身もサスティナブルな社会を考えるきっかけになると思ったことです。
――コンセプトを服に落とし込むにあたって、デザインや素材、シルエットや技法等でこだわった点を教えてください。
コンセプトが暗いので、全体的にくすんだ色を中心に素材を選んでいます。スカートの模様は異常気象の怪しい雲行きを表していて、白ではありますが実際にはグレーがかった色も混在しています。肩の部分は今にも崩れ落ちそうな土砂崩れを模したもので、パンチングやどす黒さのある薔薇のドライフラワーを使ってその様を表しています。一方でこれらと対比するものとして、範囲の小さい襟元には綺麗な海をイメージした青をアクセントに入れています。
――入選の結果を知ったときの感想と、今後の抱負について教えてください。
現在ファッションデザイナー職で内定をいただいていて4月から仕事が始まるので、それまでの間に学生時代の実績が増えたことをとても嬉しく思います。ファッションデザイナーになることは高校1年生の頃からずっと持ち続けていた目標だったので、今回経験したことも活かしてキャリアを積んでいきたいと思います。
作品名
「Shape of memories」
思い出の布製品をはぎ合わせて1着の服へとデザイン。
実物作品
デザイン画
大川 莉沙さん[ファッションテクニカル科 2年/千葉県立 佐倉東高等学校出身]
――このコンセプトを選んだ経緯を教えてください。
あの頃を思い出させてくれる懐かしい生地を捨てるのではなく、はぎ合わせて1着の服にすることで思い出を形として残したいと考えたことがきっかけです。
――コンセプトを服に落とし込むにあたって、デザインや素材、シルエットや技法等でこだわった点を教えてください。
この作品で使用している生地は新しく購入したものではなくて、何かしらの思い出があり、捨てずにとってある生地たちを再利用したものです。なるべく多い種類の生地を使用したかったので、周りの人からも思い出のある生地を寄付してもらいました。また、見た人の意識がよりひとつひとつの生地に向かうように、敢えて顔部分も生地で覆ったデザインにしています。
――入選の結果を知ったときの感想と、今後の抱負について教えてください。
入選を知ったときは素直に嬉しかったです。けれど、実際に今回の入選作品が並べられている展示会に足を運んだとき、他の方が製作した素晴らしい作品をいくつか見て、悔しい思いもしました。今後も積極的にコンテストに挑戦して、ライバルに「悔しいほど素晴らしい」と思ってもらえるような作品製作に励みたいと思います。