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「私にとってずっと楽しめるのはファッションなのかも」
―― 土方さんがファッションに興味を持ち始めた時期やきっかけについて教えてください。
土方 2歳の頃からダンスを習っていて、可愛い衣装を着ると鏡の前から離れない子どもでした。祖母も私に可愛い服をよく着せてくれて、小さい頃から可愛い服が大好きでしたね。
―― そういった環境で育ったことが、土方さんのファッションへのこだわりに繋がっているんですね。進路をファッション分野に絞ったのはいつ頃でした？
土方 進路としてファッションの学校を考えたのは高校3年生の頃でした。
―― もっと早い時期からだと思っていたので意外です。何か心境の変化があったのでしょうか？
可愛いカフェに行くために、可愛いを詰め込んだコーディネート
土方 高校生の頃、ずっと自分の進路に悩んでいたんです。自分が仕事として定年まで楽しめることって何だろうって。
―― 高校生活を過ごす中で、気付いたら迫ってきている大きな難題ですよね。
フリルを多用した甘辛ミックスなコーディネート
土方 はい。やりたいこととやっていることが曖昧なまま過ごすのは、自分にはできないなと思い、それなら大好きなファッションを追求したいと考えるようになりました。
「ファッションを学ぶからこそ味わい深くなるエピソード」
―― そして織田ファッション専門学校に進学するわけですが、土方さんの好きな授業は何でしょうか？
類似色で自分らしさを出しつつフォーマルな印象を取り入れて
土方 ファッションビジネス概論が好きです。ファッション・アパレル業界の総合的な知識を学ぶ授業です。でも、織田ファッションではただ知識を得るだけの授業じゃないんです。
―― と言いますと？
土方 担当の先生が長くアパレル業界で活躍されていて、現場で実際に起こったエピソードも交えて、話してくださるんですね。
―― 知識がエピソードに結び付くとなると、学びがより深まりそうですし、学ぶ意味をより感じられそうですね。
赤いスカーフがアクセントのワンピースコーディネート
土方 そうですね。先生の話は現実的で説得力があって、ドラマチックな実話を聞くイメージです。これから業界で仕事をするにあたって胸に刺さるようなエピソードも満載です。ファッション分野を目指す方は是非聞いてほしいです。
―― オープンキャンパスでもファッション業界の話として、その一部を紹介されてますね。
「些細な服のこだわりに懸けられるプロの思い」
―― 土方さんがファッションを学び始めて、考え方や意識が変わったことは何ですか？
土方 1枚の服を一目見たとき、ひとつひとつのディテールが採用された裏側を考えるようになりました。例えば、私が今着ているこの服は自分で作ったものですが、ギャザーが入っています。本来は無くても、服としては成り立ちますよね。
―― でも、土方さんは採用したと。
ウェスタン調なGジャンが主役のトラッドコーディネート
土方 はい。私なりの理由があって取り入れることを決めました。そして、実際に市場に出回る服は、様々なプロの方がお客様のニーズを満たすために、意見を持ち寄って1枚の服に仕上げています。それって本当に凄いことです。
―― ファッションを学んでいないとそこまで目が行き届くのは難しいですよね。
ディテールで遊んだシックでモードなコーディネート
土方 そう思います。入学する前は考えもしなかったですね。最近はもう、服に限らず様々なものが参考資料です。
「言葉を交わす前、服と服とでコミュニケーション」
―― それぞれのディテールに理由があるって考え方、とても素敵です。土方さんにとってのファッションの楽しさとは何でしょうか？
ライブ参戦用の衣装をオマージュしたコーディネート
土方 自分らしさや自分の内面を視覚で表現できることです。服を選ぶとき、意識していてもしていなくても、そこには何か理由があると思います。自分の今の気分や価値観を表していると言いますか。
―― 言葉にはしなくとも自分のことが見えるのは面白いですね。
土方 「自分って今、こう考えてるんだ」って選んだ服から気づかされることもあります(笑)。自分だけでなく、他の人のファッションからもその人の内面を想像します。
―― 言葉を交わす前から会話が始まっている(笑)。
土方 そうなんです！ファッションを通じてその人の気持ちを少しでも知ることができたら、そこから仲良くなれるかもしれませんし。
―― 逆に、土方さん自身のことも知ってもらえる最初のきっかけになりますね。
土方 はい。私も、着ている服を通じて私自身のことを知ってもらえると嬉しいです。服でコミュニケーション…なんだかカッコ良い響きですね（笑）。
先輩が学んでいる学科
在校生と直接話してみよう！
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